2019年10月14日
<口腔自衛隊> ~歯ぎしり、かみしめ注意!~
体の組成の中で一番硬い物質は歯の表面を覆っているエナメル質です。かたさはダイヤモンド10に対して7もあります。(モース硬度)
次に咬合力は強い人で100㎏ぐらいあります。
ほぼ同じ構造を持つ猿が固い木の実をバリバリ食べているのを見たこともある人もいると思います。人の歯も潜在的にそのぐらいの能力は秘めています。原始時代は似たような生活様式だったと思います。
現代人は猿や原始人と違い、料理して柔らかく食べやすくしたものを口にすることがほとんどです。食事で歯及び歯周組織を痛めることは少ないです。
ではどのようなときに痛めることが多いのか…
実は、その丈夫な歯そのものが歯自身を痛めてしまうこともあるのです。それが無意識の時(睡眠時含む)の「歯ぎしり」や「かみしめ」の習癖です。固い歯同士がコスリあわされてお互いに擦り減ったり欠けたり、または支えている骨や歯肉を痛めます。若いうちは顎関節症の原因にもなります。この習癖がある人とない人を比較すると、ある人は歯を失うリスクが格段に上がります。甘いものを好むわけでもなく、歯ブラシもきちんとしてるのに歯医者通いが多い方は一度この習癖の有無を調べておいたほうが良いと思います。
福田 哲嗣